憲法守り、女性も障がい者も輝く社会に!
昨日は、あいにくの雨となりましたが、市民会館で「姫路障害児者の明日を語るつどい」が開催され、多くの方が参加されました。主催は、私もいっしょに活動している姫路障害者連絡協議会ですが、障害の重い子どもさんの保護者、放課後等デイサービスを利用している保護者、就労支援B型で働く当事者の3人の方々が現状や課題を報告し、神戸大学大学院准教授の赤木和重氏がコーディネーターを務め、講演もされました。
保護者の方々は、以前に比べれば、障害児を育てていく社会的環境は整備されつつあるが、まだまだ不十分なところもあること。例えば、障害のない子どもたちは、地域の放課後児童クラブに、日曜日以外通うことができ、保護者は仕事を続ける事ができます。しかし、特別支援学校に通う子どもたちは、デイとタイムケアを利用しながら、日によって行くところが違います。また、姫路市は、放課後デイは、9日しかしありませんでしたから、特別支援学校の保護者は、仕事を続ける事ができませんでした。昨年から、ようやくデイが14日、タイムケアが9日になり、仕事をすることができるようになりました。障害児の親は、働いたらいけないのか?
赤木先生のお話は、「今を、豊かに生きていくということ」ー障害者権利条約が息づく地域をめざしてーというテーマでしたが、示唆に富んだ、とてもわかりやすい内容でした。障害者権利条約に基づいて、障害児者の権利が守られることも重要ですが、通常学級の子どもたちもたいへんだと言われていました。特に、アメリカ留学から戻ってきて一番気になることは、「みんな同じ」を求められていることだと言われていました。
多様性、多様性と言いながら、違いを認めない日本の教育。多様性、函養、社会性、切磋琢磨 ことばだけが空しく響きます。
本当に障害者権利条約や子ども権利条約が生かされる社会、日本国憲法が生かされる社会が求められています。
市立小中学校の適正規模・適正配置については、既に神戸新聞では連載で取り上げられるなど、大きな問題となっています。今年度、姫路市立小中学校適正規模・適正配置審議会が設置され、既に6月、7月、8月と3回の審議会が開催されています。この審議会の目的は、国の策定した「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引き」を参考に、姫路市の状況を踏まえながら小中学校の適正規模・適正配置についての考え方、つまり基本方針を答申しようとするものです。
では、なぜ度々新聞で取り上げられているのかと言いますと、これまでも指摘してきましたように、審議会の進め方が余りにも強引で、拙速なやり方に対して、審議委員の方も含め、傍聴していた私たち議員からも批判の声が上がっているからです。問題点は、2つあり、1つは会長・副会長が他の委員から出されている意見とは違う方向、つまり教育委員会が準備した資料の方向に、方向にと結論を持って行こうとしていることです。2つめは、2回目の審議会の時に安富北、莇野小学校の校長先生や自治会長さんが小規模でもがんばっている取り組みを報告しているにもかかわらず、その場で「複式学級は課題があるので、姫路市としては解消していきたい」と会長が突然取りまとめ、リスペクトに欠ける対応をしたことです。
そして、この問題の背景には、姫路市の教育行政にとって重要な問題を、短期間で、それも保護者や地域住民をはじめ、多くの市民が知らないうちに決めてしまおうとする姫路市教育委員会の姿勢があります。
さらには、この適正規模・適正配置の問題は、結局は、小中学校の統廃合ということにつながります。人口減少化、それに伴う税収減。結局は、お金の問題にもかかわらず、子どもたちのためには、適正規模が大事で、複式学級など小規模校では、切磋琢磨が困難で、社会性が育たない等と子どもたちのことを考えているかのような姑息なやり方で、学校の統廃合を進めることは、絶対許されません。どうしても、進めるのであれば、市民への情報公開をしっかり行い、説明責任を果たし、市民参画で、十分な時間をかけて議論していくべきと考えます。
昨日、第3回姫路市立小中学校適正規模・適正配置審議会が開催され、今までにない多くの市民、議員が傍聴に駆けつけました。審議会冒頭、松田教育長は、今後の審議会の進め方について、「小規模特認校制度や本市が進めている地域活性化事業との関係、他都市の事例等、十分に慎重に進めていきたい。審議の状況により、スケジュールの改正もある。」との発言がありました。また、進め方に対して、委員から意見が出ている旨も明らかにしました。さらに、「学校からの報告で、メリットや課題がある中で、地域から支援を受けている内容について、配慮に欠けた部分については、申し訳なく思っている」とも言われました。
これは、私たち議員団はも含め、多くの議員や市民の方々、新聞報道で問題点を指摘される中での発言内容だったと思います。そういう意味では、教育委員会との意見交換は、一定の成果があったと思います。
また、問題の会長、副会長についても、強引な意見、進め方は、少しはましになった部分もありますが、会長の押し付け的発言が多すぎます。副会長も、油断はなりません。委員からも、「少人数だから社会性やコミュニケーション能力に課題があるというのは、短絡的理解だ。そのようなデーターはないと理解している」といっているにもかかわらず、「学識経験者として、やはり一定の人数は、必要だと考える」と、あくまでも固執する発言を繰り返していました。
あなた、それでも本当に学識経験者何ですか❓と言いたいです❗
ある委員の方は、「シナリオがあって進められるのであれば、出たくない。ちょっとした会議で決めてしまいようなことはダメ。私は、10回でも20回でも参加する」と言われていました。
一体姫路市教育委員会は、何を焦っているのでしょうか。来年の市長選挙までに、誰が市長になろうとも統廃合のレールだけは敷いておきたいのでしょうか。
神戸新聞では、土曜日に続き、今日も姫路市の小中学校適正規模・適正配置の関連記事が掲載されていました。「デスク回線」と言うことで、姫路支社のデスクの方が審議会の進め方に対して「もう少し丁寧に進めてほしいと願う」と書いています。「拙速は功遅に勝るか」という見出ですが、孫子の兵法に出てくる言葉で、ビジネス本の中でもよく使われることわざだそうですが、このたとえがいいかどうかは別にして、デスクが書かれていることは、私も思っているところで、共鳴するところです。
第3回目の審議会が、いよいよ明日午後2時から開催されますが、文教・子育て委員会が開催されないため、私たち共産党議員団は、17日の金曜日午後から、1時間程度教育長、次長、部長、課長出席のもと、教育委員会と懇談を行いました。
もちろん、小中学校適正規模・適正配置の審議会の進め方について意見交換を行いました。「1回目、2回目の審議会の進め方が余りにも拙速で、強引過ぎないか」と問い質しても、「そうは、思いません。」と教育長は言い切りました。新聞報道には、課長が「進め方は、梶田会長に任せています。」とありました。拙速だと思っても、それを認めるわけにはいかないからかもしれませんが、全く話になりません。
しかし、スケジュールについては、「計画ありきではない。議論がさらに必要なら、時間をかけてもよい」と答えていました。また、安富北の校長先生や住民代表の方々に来ていただいて、説明を聞いておきながら、その直後の議論で「特認校の導入はない」というやり方に対して、「人間として、教育者として、どうなんですか?」と教育長にお聞きしました。教育長は、うつむきながら「ていねいさが足りなかったと思う。謝りたい」とも言われました。「私たちに謝って頂く必要はありません。校長先生たちに謝罪してくださいと」と言いました。
さらに、20日の審議会では、会長・副会長の強引な運営は止めるよう、また、丁寧な議論を行うよう、強く求めました。どうなるかわかりませんが、1審議会の議論がこんな新聞で取り上げられるのは、前代未聞です。姫路市の教育行政の行く末が心配です。こんなやり方で子どもたちの未来に、教育に、責任を持つことができるのでしょうか。来年の市会、市長選挙の大きな争点になると思います。
とにかく、保護者はもちろん、地域住民、市民への周知、説明責任を果たし、その上で丁寧な議論を行うべきです。