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焼き場に立つ少年

20210807_11573420210807_1157088月7日の土曜日、新日本婦人の会が市民会館にて、原爆の写真と原爆の話を聞いて高校生が描いた絵の展示会がありました。その中で、釘付けにされたのが「焼き場に立つ少年」の写真です。この写真は、これまでも何回か目にすることはありましたが、改めて戦争の悲惨さ、酷さを象徴する1枚、戦争そのものを凝縮した写真だと思いました。

 このことが胸にさっさていたところ、今日NHKBSで「焼き場立つ少年をさがして」と題して、長崎の原爆投下の特集が放映されました。この写真は、アメリカの軍人カメラマン、ジョージ・オダネルが撮影したものです。彼は、軍の命令で原爆投下後の長崎県内の写真を撮っていましたが、これは、彼が自主的に撮ったものとのことです。また、彼は生前のインタビューに、「原爆投下は、多くの人の命を救ったと言われているが」と問われ、「そういう意見があることは知っているが、罪のない人たちを殺した」と答えています。

 この写真は、直立不動のまま、唇を噛みしめ、じっと前を見据えたまま、死んだ弟を背負った少年。オダネルのメモには、「係りの人が死んだ弟を燃え盛る炎の中に置くと、彼は一目散に、後ろを振り向くことなく立ち去った」としています。報道特集の中で、この少年のその後を追いかけようとしましたが、焼き場の場所はわかりましたが、少年を探し出すことはできませんでした。

 原爆投下から76年。被爆者たちや核兵器廃絶を願う多くの人々の長年の悲願であった「核兵器禁止条約」が発効されましたが、日本政府は未だに署名、批准しようとしません。今度の総選挙では、核兵器禁止条約を締結する政府をつくっていこうではありませんか。私もがんばります。