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市民に寄り添った独自支援策を

 昨日、臨時の文教・子育て委員会が開催されました。39県で緊急事態宣言が解除され、兵庫県は引き続き5月31にまで継続となっていますが、解除に向け学校園等の基本的考え方が報告されました。詳しくは、今朝の各新聞に掲載されています。5月20日から22日の間は1回の登校日、25日から29日の間は2回の登校日を設け、6月1日から2週間は分散登校で、3週間目からは給食の実施が予定されています。夏休みも、小学校は8月1日から16日、中学は8月8日から16日までとなりました。

 学校園の再開に向けて、基本的考え方が示されたのは喜ばしいことですが、これから子どもたちの命と学びの保障をどう進めていくのかが課題です。運動会や音楽会も中止を要請するとのことですが、学校行事を通じて子どもたちは成長するということもあります。知識の詰め込みだけでは、学びを保障したことにはなりません。学校に潤いや楽しみがなければ、新たな不登校児童生徒をつくってしまうことにもなります。タブレットやパソコンの活用も推進されようとしていますが、ネット環境格差が学力格差につながらないようにもしなければなりません。

 そして、何よりも子どもたちの命を守るためにも、食、給食の提供も必要です。しかし、給食は現在も、しばらくありません。従来の夏休み中の授業日も半日となり、給食の提供はありません。共働きの親は、たいへんです。専業主婦の保護者もたいへんです。給食の納入業者もたいへんです。なぜ、夏休み中の給食が提供できないか。それは、現在、各小学校の調理室にエアコンがないとのことです。こちらも、うかつでしたが、当然あるものだと思っていたのですが、エアコンが設置されていないのです。もう一つ、北部学校給食センターの配送車も含め、給食を配送している車に温度調整機能がないので、衛生上できないとのことです。本当に、情けないことです。県内の状況を調査した教育委員会が、「姫路が遅れていることがわかりました」と言っているのですから、どうしようもありません。早急に、給食調理室等の環境改善のため、声を上げていきたいと思います。

 また、就学援助の準要保護の世帯には、給食費相当額が支給されることになっています。しばらく、給食の提供はありませんが、支給されたものとして、相当額の支給を強く求めました。これについては、現在、財政当局と相談中とのことでした。

 それにても、姫路市の独自支援策はどうなっているのでしょうか。昨日、妊産婦とそのパートナーに対してPCR検査を全額市担で行うと発表されましたが、これはこれで評価しますが、他の自治体は次々と独自支援策を発表しています。西宮市は児童扶養手当受給者に5万円、上郡町もひとり親家庭に5万円、太子町は就学援助世帯に2万円支給するとしています。明石や西宮、上郡、太子にできることは、財政的にも姫路でもできるはずです。ないのは、福祉の心でしょうか。こうした、ひとり親家庭への支援についても、昨日、委員会で姫路市も取り組むよう求めましたが、「検討中」に留まりました。国や県の後追いばかりでは、意味がありません。スピード感が大事です。

 市長は、医師として感染拡大防止には重点を置くようですが、首長として、市民への福祉の心も必要です。英断を望むところですが、どうでしょうか。進言する職員は、いないのでしょうか。